仮想通貨の確定申告完全!わかりやすい手順

仮想通貨(暗号資産)の確定申告について詳しく解説します。2024年の税制改正を踏まえた最新情報と、初めての方でも安心して申告できる具体的な手順をご紹介します。

利確した場合の税金計算から、マイナンバーポータルでの電子申告まで、一つ一つ丁寧に説明していきます。

目次

仮想通貨の確定申告が必要なケースとは

仮想通貨取引で利益が発生した場合、確定申告が必要になります。具体的には以下のようなケースが該当します。

  1. 仮想通貨を法定通貨(円やドルなど)に換金して利益が出た場合
  2. 仮想通貨同士を交換して利益が出た場合
  3. 仮想通貨で商品やサービスを購入し、購入時に利益が確定した場合

特に注意が必要なのは、給与所得がある方の場合、仮想通貨取引による所得が20万円を超えると、確定申告が義務付けられるという点です。

確定申告の期限と必要書類

確定申告の期限は、毎年2月16日から3月15日までです。期限を過ぎると加算税が課されるため、余裕を持って準備を進めることをお勧めします。

必要な書類は以下の通りです。

  • 確定申告書(所得税及び復興特別所得税の確定申告書B)
  • 収支内訳書
  • 取引履歴データ(国内外の取引所での取引記録)
  • マイナンバーカードまたは通知カードのコピー
  • 本人確認書類(運転免許証など)のコピー

仮想通貨の所得計算方法

仮想通貨の取引による所得は、原則として「雑所得」として申告します。計算方法は以下の通りです。

所得金額 = 収入金額 – 必要経費

収入金額には、仮想通貨の売却額や交換により得られた利益が含まれます。必要経費には、仮想通貨の取得費用、取引手数料、取引に関連する諸費用が含まれます。

計算例:
ビットコインを50万円で購入し、80万円で売却した場合
所得金額 = 80万円(売却額) – 50万円(取得費) – 0.5万円(手数料) = 29.5万円

取得価額の計算方法と選択できる評価方法

仮想通貨の取得価額の計算方法には、以下の3つの方法があります。

  1. 総平均法
  2. 移動平均法
  3. 先入先出法

国税庁は「総平均法」または「移動平均法」の使用を推奨していますが、納税者が任意の方法を選択することができます。ただし、一度選択した方法は継続して使用する必要があります。

マイニング収入の確定申告について

仮想通貨のマイニングによる収入も確定申告が必要です。マイニング収入は、獲得時の時価で収入金額を計算します。必要経費として認められるものには以下があります。

  • マイニング用機器の購入費用(減価償却)
  • 電気代
  • インターネット接続料
  • 設置場所の賃借料(該当する場合)

NFTの確定申告における注意点

近年注目を集めるNFT(非代替性トークン)取引も、確定申告が必要です。NFTの売買による利益は、原則として雑所得として申告します。ただし、以下のような場合は異なる所得区分となる可能性があります。

  • 継続的にNFTの売買を行っている場合:事業所得
  • アーティストが自作のNFTを販売する場合:事業所得または雑所得

国外取引所での取引の申告方法

海外の仮想通貨取引所を利用している場合、以下の点に特に注意が必要です。

為替レートの換算

  • 取引時の為替レートを使用
  • TTS(対顧客電信売相場)またはTTB(対顧客電信買相場)を使用

国外財産調書の提出

  • 合計額が5,000万円を超える場合は必要

確定申告の具体的な手順

取引データの収集と整理

  • 各取引所からの取引履歴をダウンロード
  • Excelなどで取引を時系列で整理
  • 損益計算書の作成

確定申告書の作成

  • 国税庁のe-Taxを利用
  • 必要事項を入力
  • 添付書類の準備

申告書の提出

  • オンラインでの提出
  • 税務署への持参
  • 郵送での提出

よくある間違いと注意点

利益が出ていない取引も記録する

  • 損失取引も含めて全ての取引を記録
  • 将来の監査に備えて証拠を保管

手数料の計上漏れ

  • 取引手数料は必要経費として計上可能
  • 入出金手数料も含める

為替差損益の考慮

  • 外国取引所利用時は為替変動も考慮
  • 適切な換算レートの使用

確定申告書作成時の具体的なチェックポイント

基本情報の確認

  • 氏名、住所、マイナンバーの記入
  • 所得区分の正確な選択

計算内容の確認

  • 収入金額の合計
  • 必要経費の合計
  • 所得金額の計算

添付書類の確認

  • 取引履歴の添付
  • 収支内訳書の作成
  • 本人確認書類の準備

確定申告後の対応について

確定申告完了後も以下の対応が重要です。

書類の保管

  • 確定申告書の控え
  • 取引履歴データ
  • 計算書類
    これらの書類は7年間の保管が必要です。

修正申告の可能性

  • 記載漏れや誤りが見つかった場合は修正申告
  • 期限内に対応することで追徴税額を抑制可能

来年度の準備

  • 取引記録の継続的な管理
  • 必要書類の収集と整理
  • tax計算ツールの活用検討

以上が、仮想通貨の確定申告に関する主要なポイントとなります。不明な点がある場合は、税理士への相談をお勧めします。

また、国税庁のホームページでも、仮想通貨の確定申告に関する最新情報が随時更新されていますので、併せてご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次