【FXのRSI】基本の見方とプロが使うトレード手法

RSIとは、相場の強弱を測るテクニカル指標の一つです。RSIはRelative Strength Indexの略で、日本語では相対力指数と呼ばれます。RSIは、一定期間内の値上がり幅と値下がり幅の比率から、相場の勢いや反転のサインを捉えることができます。

RSIの計算式と値域

RSIの計算式は以下の通りです。

RSI = 100 ・ (100 / (1 + RS))

ここで、RSはRelative Strengthの略で、相対力と呼ばれる値です。RSは、一定期間内の平均値上がり幅を平均値下がり幅で割ったものです。例えば、14日間のRSIを計算する場合は、過去14日間の値上がり幅と値下がり幅の平均を求めて、その比率をRSとします。

RSIは、0から100までの値域をとります。一般的に、RSIが70以上の場合は買われ過ぎ(オーバーボート)と判断され、相場の反転や調整が起こる可能性が高くなります。逆に、RSIが30以下の場合は売られ過ぎ(オーバーソールド)と判断され、相場の反転や反発が起こる可能性が高くなります。

RSIの基本的な見方

RSIの基本的な見方は、以下の3つに分けられます。

1. RSIの水準によるトレンド判断
2. RSIのトレンドラインやパターンによるトレンド判断
3. RSIと価格のダイバージェンス(乖離)によるトレンド判断

それぞれ詳しく見ていきましょう。

RSIの水準によるトレンド判断

RSIの水準によるトレンド判断は、最もシンプルな方法です。RSIが70以上なら買われ過ぎ、30以下なら売られ過ぎという基準で、相場の反転や調整を予測します。

例えば、チャートでは、赤い矢印で示した箇所でRSIが70を超えており、その後価格が下落しています。青い矢印で示した箇所でRSIが30を下回っており、その後価格が上昇しています。

この方法は簡単ですが、注意点もあります。まず、RSIが70や30を超えたからといって、すぐに価格が反転するとは限りません。強いトレンドが続いている場合は、RSIが高い水準や低い水準に留まることもあります。

そのため、単純にRSIだけでエントリーやエグジットを決めるのは危険です。他の指標やパターンと併用することが必要です。

また、RSIの水準によるトレンド判断は、相場の状況に応じて柔軟に変えることも大切です。例えば、以下のチャートでは、赤い線で示したレンジ相場の場合は、RSIが50を中心に振れています。この場合は、RSIが60や40を超えたときに反転や調整を予測することができます。

RSIのトレンドラインやパターンによるトレンド判断

RSIのトレンドラインやパターンによるトレンド判断は、RSIの値だけでなく、その動きに注目する方法です。RSIにも価格と同様に、トレンドラインやチャートパターンが形成されることがあります。これらを利用して、相場のトレンドや反転を判断することができます。

例えば、以下のチャートでは、RSIに下降トレンドラインが引かれています。このトレンドラインがブレイクされたときに、価格も上昇トレンドに転換しています。逆に、RSIに上昇トレンドラインが引かれている場合は、そのブレイクで価格も下降トレンドに転換する可能性があります。

また、以下のチャートでは、RSIに三角形パターンが形成されています。このパターンは、相場の方向感が失われていることを示しており、ブレイクアウトの方向に価格も動く可能性が高くなります。この場合は、RSIが下方にブレイクアウトしたときに、価格も下落しています

RSIと価格のダイバージェンス(乖離)によるトレンド判断

RSIと価格のダイバージェンス(乖離)によるトレンド判断は、最も有効な方法の一つです。ダイバージェンスとは、RSIと価格の動きが一致しないことを指します。ダイバージェンスは、相場の勢いが弱まっていることを示しており、反転や調整のサインとなります。

ダイバージェンスは、以下の2種類に分けられます。

・ ベアリッシュ・ダイバージェンス(弱気的な乖離)
・ 価格が高値を更新しているのに、RSIが高値を更新していない場合
・ 価格が上昇トレンドであるのに、RSIが下降トレンドである場合

・ ブルリッシュ・ダイバージェンス(強気的な乖離)
・ 価格が安値を更新しているのに、RSIが安値を更新していない場合
・ 価格が下降トレンドであるのに、RSIが上昇トレンドである場合

例えば、以下のチャートでは、赤い線で示した箇所でベアリッシュ・ダイバージェンスが発生しています。価格は高値を更新していますが、RSIは高値を更新していません。このことは、相場の勢いが衰えていることを示しており、その後価格が下落しています。