今回は、円高と円安について超わかりやすく解説します。円高と円安とは、日本円の価値が外国通貨に対して上がったり下がったりすることを言います。
例えば、1ドルが100円だったとします。このとき、1ドルを日本円に換算すると100円になります。
しかし、1ドルが90円になったとしたらどうでしょうか。このとき、1ドルを日本円に換算すると90円になります。
つまり、日本円の価値が上がって、ドルの価値が下がったことになります。これが円高です。
逆に、1ドルが110円になったとしたらどうでしょうか。このとき、1ドルを日本円に換算すると110円になります。
つまり、日本円の価値が下がって、ドルの価値が上がったことになります。これが円安です。
円高と円安を徹底解説
では、なぜ日本円の価値は変動するのでしょうか。
日本円の価値は、主に以下の3つの要因によって決まります。
・金利差
・経済成長率
・政治・社会情勢
金利差とは、日本の金利と外国の金利の差のことです。金利とは、お金を借りるときや貸すときに発生する利子の率のことです。
例えば、日本の金利が0.1%で、アメリカの金利が1%だったとします。
このとき、日本からアメリカにお金を貸す人は多くなります。なぜなら、アメリカでお金を貸すと高い利子がもらえるからです。
しかし、アメリカから日本にお金を貸す人は少なくなります。
なぜなら、日本でお金を貸すと低い利子しかもらえないからです。このように、金利差が大きいほど、その国の通貨に対する需要が高まります。
逆に、金利差が小さいほど、その国の通貨に対する需要が低下します。
したがって、日本の金利が外国の金利よりも低い場合は、日本円の需要が減って円安になります。
逆に、日本の金利が外国の金利よりも高い場合は、日本円の需要が増えて円高になります。
経済成長率とは、ある期間における経済活動の増減率のことです。経済活動とは、生産や消費や投資や貿易などのことです。
例えば、日本の経済成長率が2%で、アメリカの経済成長率が1%だったとします。このとき、日本では生産や消費や投資や貿易が活発に行われています。
しかし、アメリカでは生産や消費や投資や貿易が停滞しています。
このように、経済成長率が高いほど、その国の経済状況は良好です。逆に、経済成長率が低いほど、その国の経済状況は悪化です。
したがって、日本の経済成長率が外国の経済成長率よりも高い場合は、日本の経済力が強まって円高になります。
逆に、日本の経済成長率が外国の経済成長率よりも低い場合は、日本の経済力が弱まって円安になります。
政治・社会情勢とは、政府や政党や社会運動などの状況のことです。政治・社会情勢は、その国の安定性や信頼性に影響します。
例えば、日本では政権交代が頻繁に起こらず、政策の方向性が明確です。しかし、アメリカでは大統領選挙や議会選挙が激戦区で、政策の方向性が不透明です。
このように、政治・社会情勢が安定しているほど、その国の通貨は信用されます。
逆に、政治・社会情勢が不安定なほど、その国の通貨は不信されます。
したがって、日本の政治・社会情勢が外国の政治・社会情勢よりも安定している場合は、日本円の信頼度が高まって円高になります。
逆に、日本の政治・社会情勢が外国の政治・社会情勢よりも不安定な場合は、日本円の信頼度が低下して円安になります。
以上が、円高と円安を決める主な要因です。では、これらの要因がどのようにFXチャートに反映されるか見てみましょう。
FXチャートとは、ある通貨ペア（例えばドル/円）の価格変動をグラフで表したものです。
FXチャートを見ることで、過去や現在の価格動向やトレンドを分析することができます。
FXチャートには様々な種類がありますが、ここでは最も一般的なローソク足チャートを例に説明します。
ローソク足チャートとは、一定期間（例えば1分や1時間や1日）ごとに価格変動をローソク型の図形で表したものです。ローソク足には実体と影と呼ばれる部分があります。実体とは、その期間の始値と終値を表す部分です。
始値とは、その期間の最初の価格です。
終値とは、その期間の最後の価格です。
実体は色分けされており、始値よりも終値が高い場合は白や青など明るい色で塗られています。これを陽線と言います。
陽線は価格が上昇したことを示します。
逆に、始値よりも終値が低い場合は黒や赤など暗い色で塗られています。これを陰線と言います。陰線は価格が下降したことを示します。
影とは、実体から伸びる細い線であり、その期間の最高値と最安値を表します。
最高値とは、その期間で取引された価格の中で最も高かった価格です。
