【FX会社倒産】信託保全は100%資金を保護?仕組みやメリット・デメリットを解説

FX会社が倒産すると、投資家の資金はどうなるのでしょうか?

FX会社によっては、信託保全という制度を利用して、投資家の資金を別の金融機関に預けておくことがあります。

信託保全は、FX会社が破綻した場合に、投資家の資金を100%保護してくれるというメリットがあります。
しかし、信託保全にも注意点やリスクがあります。

この記事では、FX会社が倒産するときの信託保全の仕組みやメリット・デメリットについて詳しく解説します。

信託保全とは

信託保全とは、FX会社が投資家から受け取った資金を、自己の資産とは別に管理することです。
具体的には、FX会社が信託銀行や第三者機関と契約し、投資家の資金を信託財産として預けることです。

信託財産は、FX会社の債権者や破産管財人の手に渡らないため、FX会社が倒産しても、投資家の資金は安全に返還されます。
信託保全は、金融商品取引法に基づいて行われる制度であり、FX会社は投資家に対して信託保全の有無や内容を開示する義務があります。

信託保全のメリット

信託保全の最大のメリットは、FX会社が倒産した場合でも、投資家の資金を100%保護してくれることです。
FX会社が自己破産や民事再生などの手続きを開始した場合、通常は投資家の資金も凍結されてしまいます。

しかし、信託保全を利用している場合は、信託財産として別に管理されているため、凍結されることはありません。

また、FX会社が破綻した後も、信託銀行や第三者機関が迅速に投資家に対して返還手続きを行います。そのため、投資家は自己の資金を早期に回収することができます。

ポイント

・信託保全とは、債権者が債務者に対して債権の担保として財産を信託によって管理させることをいいます。

・信託保全の目的は、債務者が財産を隠したり、第三者に譲渡したりすることを防ぎ、債権者の回収権を確保することです。

・信託保全のメリットは、債権者が財産の所有権や占有権を移転させる必要がなく、信託契約に基づいて財産の管理や処分を委任できることです。

・信託保全のデメリットは、信託契約の締結には公正証書が必要であり、費用や手続きがかかることです。

また、信託契約が無効になった場合や信託受益者が変更された場合などには、債権者の担保権が消滅する可能性があることです。

・信託保全の種類には、一般信託保全と特定信託保全がある。一般信託保全とは、債務者の一定の財産を担保として信託に付すことをいう。特定信託保全とは、債務者の特定の財産を担保として信託に付すことをいいます。

信託保全のデメリット

一方で、信託保全にもデメリットがあります。まず、信託保全を利用することで発生するコストがあります。
FX会社は、信託銀行や第三者機関に対して手数料や報酬を支払う必要があります。

このコストは、FX会社が負担する場合もあれば、投資家に転嫁する場合もあります。
後者の場合は、スプレッドや手数料などの形で投資家に負担がかかります。また、信託保全を利用することで発生するリスクもあります。

例えば、信託銀行や第三者機関が破綻した場合、信託財産が返還されない可能性があります。
このような場合は、投資家は信託銀行や第三者機関の債権者として債権回収の手続きを行う必要があります。

しかし、この手続きは時間や費用がかかる上に、全額回収できるとは限りません。

FX会社が倒産するときの信託保全の仕組みやメリット・デメリットについて紹介しました。

信託保全は、FX会社が破綻した場合に、投資家の資金を100%保護してくれるという大きなメリットがあります。

しかし、信託保全にもコストやリスクがあります。投資家は、FX会社を選ぶ際に、信託保全の有無や内容を確認し、自己の判断で利用するかどうかを決める必要があります。

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この記事の監修者
FXガガマネー編集部

当編集部は、長年にわたり金融市場においての専門知識と経験を持つライターたちで構成されています。常に最新の市場情報を追いかけ、得意分野に精通した知識と洞察力を駆使して、投資やFXに関するニュースや解説記事を提供しています。読者の皆様が正確な情報を得て、より賢い投資判断ができるように、わかりやすく簡潔に記事を提供することに力を注いでいます。

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